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モーリタニアで鉄鉱石を運ぶ貨物列車、アイアントレインに飛び乗って砂漠を激走!

2015-08-26 02:11:31 モーリタニア : アタール

ボンジュール



モーリタニアにやってくる2ヶ月前。
スペインのフリヒリアナにいる時にヒッチハイクで車に乗せてくれた、西アフリカのドキュメンタリーを撮っているスペイン人の男性から聞いたことがある。

「ヌアジブから砂漠にかけて電車が走っているんだ。それに乗ってシュムという町まで行け。そこからアタールという町までは交通機関があるかわからないけど、アタールまで行けたらベリーグッドだ。」

彼はモーリタニアだけではなく、セネガル、マリ、ブルキナファソなどいろいろな国の情報をくれていた。
西アフリカに入るにあたって彼のこの言葉を思い出したのだ。
調べてみると、モーリタニアには鉄鉱石を運ぶための世界最長の列車がサハラ砂漠(ヌアジブ〜ズエラット)を走っており、なんと貨物部に乗って移動する人がいる。そしてそれは合法らしい。
どうやらこの列車のことで間違いないみたいだ。
そしてこの情報を見た瞬間、体にゾクゾクとした震えが起こった。
紛れもない、冒険心からくる武者震いだ。

見知らぬ国の砂漠を走る貨物列車に飛び乗って砂漠を駆け抜けるなんて、これ以上の旅があるだろうか。
多くの映画や小説にフィーチャーされるこの場面、物語の中の主人公を自分に置き換えて、そこから見える景色、匂い、温度、音、その空想を楽しんできた。
それを現実の世界で実行することができるということ、そしてそれを実行する物語の主人公が自分ということを思うと心臓がドキドキする。


モーリタニアに来た最大の目的はこれにあったと言っても過言ではない。(ルート的にモーリタニアは必ず通る国ではあったのだけど)


ヌアジブで触れ合った人の温かさから、もう少しこの町にいてもいいかとも多少思ったのだが、早く先に進みたい衝動が勝り、ヌアジブは一泊のみとなった。


朝、宿のマリ人の掃除の兄ちゃんにお礼を言って宿を出る。
道でタクシーを捕まえて、「gare de train(train station)」と伝えると、運転手はスムーズに駅まで連れて行ってくれた。(2000ウギア)
巨大なスラム街を横に見ながら、町から離れた場所にある駅は、砂以外のすべてから隔絶された、まるで砂漠に浮かぶ廃墟である。
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この場所に本当に列車が来るという確証はこの駅を見ただけでは持てていなかっただろう。
到着してすぐに警備員のような、係員のような男に別室に呼び出された。

「billet?」

フランス語でチケットの意だ。

「ノーノー!あー、貨物部!kamotsubuこう!(上るジェスチャー)」

「ahh, wagon?(あーワゴン?)」

Oui!!!!(そう!!!)

「じゃあチケットはいらない、行きな。」

おっさんの推察能力が長けていたのか、俺のジェスチャーが迫真の演技だったのかはわからないが、なんとか金を払わずに貨物部に乗れるということ、ここに本当に電車が来るということ、そして必死の顔でジェスチャーすれば伝わるということへの確信を得た。

どれくらい待つかはわからない。
調べたところによると、毎日14:00〜15:00の間に発車するらしいけど、夜になるときもある。結局は列車の準備が出来次第だ。
待ち始めて1時間くらいするとモーリタニア人もわんさか集まってきて、この廃墟のような建物から線路のある外へゾロゾロと出て行く。
あれ?列車きたのかな?
つられて出て行くと列車の気配なんてない。


誰か一人が動くとみんなつられて出て行くやつだった。


中で待っているのも退屈だから、そのまま外に出てみた。




と、、、、、、、、




砂が容赦ない。
容赦なく目と口を襲ってくる。
口の中は一瞬でじゃりじゃりになった。
目は開けられるものの、痛い。
地上でこれだから列車の上は一体。。。


と不安に駆られているその横をずっしりとした列車、というより鉄の塊が堂々と走り抜けた。
ようやくの到着だ。
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ここにいるほとんどの人たちは最後部車両の客車に乗り込む。客車は有料。
僕らはというと、その他の赤茶けた鉄に登り飛び乗る。どこに乗ってもいい(と思う)。
男たちは列車が停車しているうちにせっせと大荷物をワゴンに乗せていた。
どこに乗ろうか迷っていると、一人のモーリタニア人が「ジャパニーズ!」と声をかけてきて、俺らのワゴンに一緒に乗れと促され重いバックパックによろめきながらもなんとかワゴンに乗り込んだ。
ヌアジブとズエラットという町をつなぐこの列車は、全長が何kmかととにかく長く、ズエラットからヌアジブまで鉄鉱石を運び、ヌアジブからズエラットまでは空っぽで戻る。
だから俺は空っぽのワゴンに乗ることになる。
手を見ると濃い赤茶に染まっていて、バックパックもこの1分でゴミのように汚れた。
それでも文句は言えない。僕らは勝手にこの列車に乗り込んだだけだ。
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もっと大量の移動者が乗り込んでくるものと思ったら、各車両にちらほら見えるだけ。
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突然、ミサイルのような轟音と体験したことのない強い衝撃に体が吹き飛ばされた。
列車がゆっくりと動き出した。


さてと、冒険の始まりだ。



同乗していたモーリタニア人は、英語が話せる一人と、英語が通じない他4名。
この男たちの横のつながりは不明である。
この国で、観光地でもないこの場所で英語が話せる男には最初から少し警戒心を持っていた(28歳無職自称彼女が複数人いる)。
英語を話せるやつはしつこくいろんな質問をしてきて、英語で会話するが、他の男とはニコっと微笑みあったり、簡単なフランス語で感懐を口に出すくらいだった。
けど、俺には後者の方が心地よい。
中には全く喋らない男、いることすら途中まで気づかなかった男もいるほどだ。
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列車が走り出してその過酷さにやっと気づく。
常に砂嵐が舞い、目が一瞬たりとも開けられない。本当に一瞬たりとも。
口で息をした瞬間に口の中は砂だらけになる。
体は例の赤茶けたサビのような鉄鉱石のカスのようなものに纏われ、そこに砂が吹き付けて不快この上ない。
これが何時間続くのだろうか。
こんなに鉄壁の防御をしても、砂の粒子は容赦なくその隙間を攻めてくるのだ。
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砂漠を割くかのように一直線に伸びた長い列車は、一瞬たりとも変わらない景色の中を無機質に走り続けた。

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何時間おきに見てもその景色は変わることはない。
それは直線一本で描けるくらいのもので、一度見れば詳細まで忠実に紙の上に再現できる。直線を一本引けばいいからだ。
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何より、目が開けることができないのが最も辛くて、荷物を漁るのも手探り、水を飲むのもで探りである。
それに加え、強い振動で手放しで立っていることなんてできず、残ったのは自ずとサビの上に寝そべるという選択肢だ。

ひたすら耐えるしかない。砂に耐え、風に耐え、衝撃に耐え、ただ時間が過ぎるのを待った。

荒い振動を身体中で受けながら見上げた小さな空は、薄茶色に濁っていた。
この列車は僕らをどこに連れて行くつもりか。この列車の有無を言わさない激烈な走行は僕らをどこかへ連れ去ろうとしているようだった。
しかし列車は僕らを運んでいるのではない。僕らが砂漠を機械的に走る列車に勝手に飛び乗っただけだ。


気がつくと目を開けても痛みを感じるだけで光を感じなくなった。
知らないうちに寝てしまい、知らないうちに夜になっていた。

依然として砂嵐は止んでいない。

直線で描ける景色を見ようとなにげなく立ち上がってみたら、そこに見えるのは先ほどとはまるで別の世界だった。

360°に広がるぼんやりと滲んだ地平線と、遥か先に光る先頭車両の灯り、満点に散らばった星、それに照らされてうっすら見える列車の影だけ、それだけしか存在しない空間を轟音を轟かせながら列車は同じように走っている。
まるで宇宙の中を走っているみたいだった。
どこからが地上でどこまでが空なのかわからない。
無の空間を星に照らされながら動く鉄の塊に乗っている自分。
夢の中にいるのかとも思ってしまいそうななんとも形容しがたいものだった。

感動という言葉には集約できない感情だった。
今まで旅してきた中で見たことのない、現実感のない世界。
と同時に、その世界が確かに目の前に存在しているという事実が、俺に旅のエクスタシーを与える。自分の旅がここに広がっている世界を見せてくれているんだ。
俺は夢を見ているんじゃない。俺は今、旅をしているんだ。
この時間は、人生で初めて体験する特別な瞬間だった。


不思議なのは、この絶対に初めて見る光景をどこかで見たことがあるように感じたことだ。



列車の強い揺れに耐えかねてすぐにまた横になる。
空を覗き見上げると、ついさっきまで輝いていたはずの星がなくなっていた。
理由は容易に予想がついたのだけど。


俺が目指すChoum(シュム)という場所まであとどれくらいなのか全くわからない。
全くわからないのだけど、特にシュムで降りなければならない理由もなかったから、大した不安もなくひたすら目の前の砂と風という敵と戦っていた。

ここまでくれば列車の上での正しい過ごし方はわかっている。

目が開けられない→目を瞑っているしかない+立ってられない→寝そべるしかない=寝るしかない

しかし、睡眠を邪魔する砂と風と衝撃以外にとてもうっとおしい敵が現れた。



「ジャパニーズ!ジャパニーズ!」


寝ている俺を起こしたのは英語が話せる男。
こんな夜中にいきなり起こしてくるなんて、何か大変なことでもあったのかと思い、でも眠いところを起こされた苛立ちも相まって、
hah?!
とキレ気味に返事をした。














男「do you need help?












果たしてこの男は何を言っているのだろうか。この強い揺れで頭でも打ったのか
気持ちよく、ではないけど、眠っていた俺が何か助けを求めているはずがない。


俺「no. I don't need a help.」
男「yes.you need help?」


















「は?(日本語)」











これは悪夢に違いない。。。
俺「I fuckin' told you I don't need anything!」
男「yes. but I need your help.」







お前が頼みごとあんのかよ!!!








「父親が病院に入院していて、なんでもいいから物が欲しい。なんでもいい。」








もう言葉を失った。。
こんな夜中に起こして、見え透いた嘘を、嘘でなかったとしてもまず外国人である俺に請うことではないことを平然とぶつけてくる。
しかも横になっている俺に覆いかぶさるようにしてだ。これ、軽いレイプだぞ。
あとから分かることだけど、この時、choumに到着する30分前ほど。
俺が降りる前に何か物を取れたらと思ったんだろう。


俺「は?知らない。申し訳ないが助けることはできない。俺は何も持っていない。とりあえず寝かせてくれ。」
男「助けが必要なんだ。なんでもいいから」
俺「(まず28歳無職なのに不特定多数の女と遊んでいるお前を助けたくもないし、何か必要なら物をくれる相手ではなくて仕事を見つけろぼけ)無理だって言ってんだろ!寝かせろ!」


この一件からこの男のことを一切信用しなくなった。
時間は深夜2:30
男「choumに着いたぞ」
俺「は?まじで?こんな夜中に?周り光全くないけど。」
男「ここからアタールまではあの車に乗っていけ。」

俺の頭に浮かんだ疑惑は、この男は嘘をついていて、タイミングよくやってきた車もグル。
その車に乗るように指示し、法外な金額をぶんどるか、誘拐されるか、だ…

ここが本当にchoumかどうか確かめなければ!!

男を半分無視して、そこから乗り込んできた他の奴にここは本当にchoumかどうかを確認したところ、どうやら本当のようだ。

それはそれでだるい。鬼のように眠い中砂漠をまた移動しなければならない。
とりあえずワゴンを飛び降りて、男に指示された車の運転手にアタールまでの値段を交渉した。
2000ウギア(約800円)。まあそんなもんだろう。

車の荷台に乗って、車は走りだす。
荷台とはいえ、以外と乗り心地は悪くないなと思っていたら、走り出して1分で停車した。そして荷物を下ろしだした。

運転手「ぺらぺらぺら」
俺「え?なんで止まってんの?アタールは?」
運転手「ぺらぺらぺら」

ああだめだ、フランス語が全くわからない。。。

周りの人の行動とか空気感を観察した結果、眠いから寝る!ちょっと寝たら出発する!らしい。
はあ。。本当にマイペースだな。ちょうど俺もまだ眠いし、寝るか。



4:00くらいに出発するぞと声がかかった。
荷物を荷台にミッチミチに敷き詰めた。
さあ、荷台はもう乗れないから中に乗っていいんだよね?ね?
は?何言ってんの?お前はこっち。とばかりに指さされる荷台。
そこにどどどどどどと上るガタイのいい(=デブ)おばちゃんやおっさん、こどもたち。
1.5m四方くらいのスペースに、11人の人間がひしめき合った。車はそのまま平然と真っ暗な砂漠へと走り出した。
砂漠の道が舗装されているわけもなく、もちろんでっこぼっこのオフロードだ。
車は上下左右に激しく揺れ、油断していると本当に振り落とされる。一瞬たりとも気を抜けない。

それでも眠たくてカクンカクンとなっていると、デブガタイのいいアフリカおばちゃんが、



「寝たら死ぬよ!!」



ばりに大声で起こしてくる。
ここは雪山か。。。

途中休憩のために停車したかと思えば、乗ってる人がみんなでお祈りをし始めた。
そういえば列車のワゴンの中でもみんなお祈りしていたな。
夜の砂漠のど真ん中でする祈りの光景を初めて見たけど、イスラムに対して信仰心のない俺にとってもとても神聖なものに見えた。
サラームアレイコム


空もだんだんと明るみ始めてきて、車体を必死で掴んでいた手に力が入らなくなってきたときやっと舗装されている道に出た。
ふうと大きく一息。デブアフリカおばちゃんは笑ってた。なんだろう、この荷台に生まれた妙な仲間意識は笑
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ちなみに車はこんな感じである。
断っておくけれど、これは砂漠ツアーでもなんでもない。れっきとした町から町への移動だ。
ヌアジブを出てたかだか十数時間なのに顔が憔悴しきっている笑
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モーリタニアで鉄鉱石を運ぶ貨物列車、アイアントレインに飛び乗って砂漠を激走!

途中に通り抜けた小さな村。
まだよちよち歩きのこどもが車を追っかけながら手を振ってきたりしていた。
こういう観光に染まっていない小さな村にもっと行きたいんだよなあ。
見えるもの、感じられることが絶対に違うと思うし、新しい世界が見えそうな気がしてるんだ。
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程なくして到着したアタール。
車を降りて、ぺしゃんこになった荷物を取り出し、さて宿を探すかと歩き始めたら車に止められた。




警察だ。




署まで一緒に来いと言われ、車に乗せられた。
本当に警察っぽかったから変な不安はなかった。
署ではモーリタニアに来た目的や職業などの簡単な質問をされただけで、終始にこやかに「モーリタニアはどうだい?」のようなたわいもない会話が続いた。
ただの外国人登録だったみたいだ。
「今日はどこに泊まるんだ?」
「まだ決めてないんだけど、なんとかっていう安宿かな」
「bab sahara?」
「ああそれそれ!」
「宿に今電話してあげる。迎えに来てもらうようにするよ。」
「わお!ありがとう!」

ひょんなことから宿までの道のりが一気に楽になった。嬉しい誤算。


宿についてさらにびっくり。
普段泊まれるテントが今日は雨が降りそうとのことで泊まれなく、その代わりに提案されたのがこのキャラバン。

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かわいい!!!!!!
うわ、こういうキャラバン泊まってみたかったんだよな!
なんだか「やってみたかった」を次から次へと実現できている日々に感謝。
写真を加工してみたら余計におしゃれな見た目になった。

宿で真っ先にしたことといえば、シャワーと洗濯。
シャワーを浴びれば赤茶色の液体が足元を流れていったし、洗濯をすれば何回何十回すすいでも砂鉄のような黒い粒子が湧き出てきて、ヌアジブを出てたかが18時間、この18時間がいかに過酷なものだったかを物語った。



ヌアジブよりもさらに何もないこの町アタールにはのんびりとした時間が流れている。
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ザ・アフリカンなおばちゃんの出店の横には、全身を布で覆ったムスリムの女性が歩いていて、その異文化の織りなす新鮮な光景に目を奪われる。
路上で売っている揚げドーナッツやサンドイッチもこれまたうめー!と叫んでしまうほどのうまさで、それを見てアフリカンおばちゃんはケタケタ笑っていた。
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写真撮ってもいい、できればあなたも。と聞くと、もちろんよ!と笑顔でカメラに向いてくれた。
中には写真を撮られることに抵抗のない女性もいるようだ。
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ここからヌアクショットまでの交通手段を探さなきゃなと思っているところに一人の青年が現れた。
最初はただの店の客引きかと思ったのだけど、話を聞くとヌアクショット行きの乗り合いバンを運行する店の男で、まあ結局客引きではあったのだけど、自分で探すのも面倒くさかったので男についていくことにした。
この町は探しているものが向こうから近寄ってくるようだ。

事務所で向こうに提示された額は5000ウギアプラス荷物代500ウギア。事前情報では8000ウギアなんて読んだものだから、相当手頃感は感じたものの、ちょっと隣の商店に行くだけでもずっとついてきたり早く金を払わせようとする男の必死さがどうも気にかかって、男の制止を振り切って30mほど離れたところにある別の看板を出す乗り合いバンの事務所に値段を聞きに行ってみた。

4500ウギアプラス荷物代はなし。

その差1000ウギア(400円ほど)
溢れ出すやっぱり感。ふっかけられていたのか最初から値段設定が違うのか。
男からチケットを買う寸前に気付いてよかったと、ちょっと今買おうとしてるチケットなしー!!と言うと、男が新しい事務所に乗り込んできて、新しい事務所の男2もああなんだお前は?と男1に顔を飛ばし始めた。


男1「てめえ人の客横取りしてんじゃねえぞこら!」
男2「あん?てめえのバンがクソすぎるから勝手に客が流れてくるんだろうがぼけぇ!」
男1「なんだとぉ!」
男2「そんなんだからA子も俺んとこに流れてきたんだよ」
男1「っっっっってめぇっ!!」

※会話内容は僕の想像です


その時男1が男2に殴りかかった!
男2も切れて離れる男1を追いかけて殴ろうとするんだけど、周りの他男たちに制止され、それでも腹の虫が収まらないらしく制止する他男にキレ、振り払い、男1を追いかけ殴り返すしまつ。
周囲は大騒動になって人だかりもでき始め、ついには警察官が何人か来てしまった。

それを少し離れたところで座りながら、「早くチケット売ってくれないかな〜」と傍観する俺氏。
この騒動の大元の原因を作り出した男とは思えない立ち振る舞いだ。
喧嘩がひと段落し、男2は無事チケットを売ってくれた。
大丈夫?というと恥ずかしそうな顔で「ok」と。そしてなぜかTシャツを脱ぎ出す

夜に後ろから刺されても嫌なので、今のうちにわだかまりは取っておこうと、男1にも「あっちで買ってごめんね。お金ないからさ」というと、「大丈夫、こちらこそごめん。」と意外にも謝られた。きっと男1も根はいいやつなんだよな。




キャラバンにはもちろんエアコンはおろか扇風機すらない。
自然に吹く風に頼らなければいけないのだが、なんせ風が通らない構造で、たぶんキャラバンの中で寝ると翌朝には亡き者になるので、外で寝ることにした。
宿のオーナーもそれがいいと進め、テラスのようなスペースにゴザを敷いてくれた。
キャラバンに払った金を返してくれという言葉はゴクンと飲み込むことにしよう。

6:00に起きて、7:30発のバンの乗り場に急いだ。
屋根にぎゅうぎゅうに積まれた荷物を心配しながらバンに乗り込み、男2にバイバーイと手を振った。
声は聞こえなかったけれど、その口が「thank you」と言っていたことはわかった。
返ってきた笑顔を見ると、昨日のことはもう落ち着いたのかな。仲良くしてくれよな、男1、男2。


モーリタニアの移動ではお決まりとなった複数箇所のチェックポイントを抜けてたどり着いたヌアクショット。
荷物を屋根から下ろしたら恐れていた事態が起きていた。
一緒に積まれていたヤギさんの小便が部分的にかかっていたのだ。。。



南京虫に襲われ、砂漠を走る列車で砂と鉄鉱石まみれになり、砂漠で車に振り落とされそうになり、着いた町では一瞬で警察署に連行され、男同士の殴り合いの喧嘩を引き起こし、荷物にヤギの小便をかけられる。
毎日がこんなことの連続で、本当に一瞬一瞬が濃い。

ああそうだ、俺はアフリカにいるんだった。
アフリカの洗礼を受ける日々だけれども、それすらも楽しむ余裕は充分にあるみたいだ。



疲弊しきった身体中に溢れるのは、この先に無限に広がる冒険への興奮だ。

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2015/08/26

西アフリカ突入!未知の国モーリタニア、行ってみたらこんな国だった…!

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2015/09/07

世界一しょぼい首都?!モーリタニアのヌアクショットで過ごした変わらない毎日の中にあったもの。

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COMMENT

ちよこ

エッサウィラでお会いしましたちよこです(^^)
めっちゃ旅人ですね‼︎かっこいいー
過酷そうだけど…

そういえば
トドラ渓谷にいた気持ち悪い虫
うちらも見たんですけど
フンコロガシじゃないかって話でしたよー笑

返信 REPLY

2015-08-29 19:05:55

けい

ちよこちゃん、ブログ読んでくれてありがとう!そしてコメントもしてくれて嬉しい!!
モーリタニアに入ってから急激に過酷になったんだけど、でもその分旅してる感覚が溢れててすごい気持ちいいよ。ちよこちゃんケンタくんはまだスペインかえ?

え!あの虫はフンコロガシじゃなくない?!フンコロガシにしては胴体肉厚だった気がするww

返信 REPLY

2015-08-31 04:44:32


AnthonyVette

No matter how you do it, losing weight is an individual thing. Friends can help you but they can't lose the weight for you. You've got to take charge of your weight loss from the beginning if you want to get serious about losing weight. The following tips will help.

返信 REPLY

2017-02-10 18:40:37


Angelodralt

As you will inevitably learn on your path to losing weight, effective weight loss is not only about watching what you eat, but much more about changing your lifestyle. This means changing your habits and how you approach your day-to-day life. Read this information to help you throughout the process.

返信 REPLY

2017-10-02 16:56:48


Caseynit

Some people, especially those running on busy daily schedules tend to use the pills to help maintain weight since they can not afford to follow all the diet programs. This is not advised. It is recommended that one seek advice from a professional in this field before using the pills. This can save one from many dangers associated with the misuse.

The diet pills should always be taken whole. Some people tend to divide the pills to serve a longer period of time. This is not advised and can lead to ineffectiveness. If it is required that one takes a complete tablet, it means that a certain amount of the ingredients are required to achieve the desired goal. It is also recommended that one does not crush the pill and dissolve it in beverages. Chemicals found in beverages have the potential of neutralizing the desired nutrients in the pill thereby leading to ineffectiveness. The best way to take the tablets is swallowing them whole with a glass of water.

The diet pills speed up the metabolic processes. This is the key factor that leads to the burning of all the fats in the body. This means that one passes out lots of urine, which subsequently leads to dehydration. It is imperative that the user take lots of water round the clock. This will help curb dehydration, which can lead to health problems. In addition to that, water offers the required medium for the function of the nutrients and elimination of the fats.

When buying the review of diet pills, it is imperative that one gets the most recommended dose. People tend to compromise the quality and effectiveness of the tablets due to the variation in cost. The low priced pills depict poor quality, which means their effectiveness is not reliable. Some have also been found to cause health problems. The dose should also be taken as recommended. Over dose will not speed up the process but rather lead to complication. This will increase risk of side effects. If the taking of the pill is forgotten, do not take more to compensate for the lost time.

The diet plan enclosed with the diet pills has also to be followed. According to the requirements, the termination of the diet must be done even with no results. This means your body is irresponsive.

返信 REPLY

2017-10-11 20:51:40


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