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美しきアンダルシア ~スペインの最も美しい白い町、フリヒアナで野宿~

2015-06-26 02:03:13 スペイン : フリヒリアナ

オラ


英国いびき白豚に悩まされること三日間。

最後の夜もベッドで寝ることができずに、熟睡できないまま宿を後にした。


この日からは先のスケジュールを決めて動く。
長らく遠ざかっていた「計画的」という言葉を頭に呼び戻し、まず向かうのはアンダルシア地方、Frigiliana(フリヒリアナ)

2日前くらいまでこの町の存在すら知らなかったのだけど、ルートを決めている時に偶然発見した町だ。
この町はスペインで最も美しい町に選ばれたことがある町で、町全体が真っ白な「白い町」として知られている。

前回記事に書いたように、白い建物というのはアンダルシア地方の特徴で、白い町はいくつもあり、その中でもミハスという町が「白い町」としては一番有名らしいのだけど、ミハスは観光地化が進んでいるらしい。
その時見つけたのが、観光地化がそこまで進んでおらず、しかもスペイン一の美しい町に選ばれたフリヒリアナ。

調べてみると、やはりとても小さな町で、泊まれそうな安宿が見つからなかった。
最悪野宿と覚悟して、とりあえず行ってみようと向かうことに。
(計画的と言っておいてここら辺はとりあえず行ってみよう精神)


●グラナダからフリヒリアナまでの行き方
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グラナダのバスターミナルからネルハまで
Estacion de Autobus Granada → Nerja (7.5ユーロくらい:2時間くらい)

ネルハで乗り換え
バスを降りた場所の反対車線からフリヒリアナ行きのバスが出ている。
バスの中でお金を払うパターン。(1ユーロ:15分くらい)
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ネルハは割と大きめの街で、そこから路線バスに乗ってフリヒリアナを目指す。

何もない山道を進み続けること15分。
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急に姿を見せたのは、情報通りの真っ白な町だった。
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中心部で降りて、他の乗客はネルハまでの帰りのバスの時間を確認している中、俺は町の奥へ進む。
この日ネルハに戻る気はなかった。
この町はきっと俺が泊まれるような場所はないだろう。逆に、誰もいないような場所で野宿をすれば、そこからの景色はどんな旅人もまだ見ぬ景色になるかもしれない。
そう考えたら、何が何でもこの小さな小さな町で野宿をして、俺だけの景色を見てやろうと思ったのだ。


町はやはり小さな道がクネクネと入り組んだ作りになっていて、真っ白な迷路に迷い込んだような感覚に陥る。
なんとも美しい迷路だ。
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太陽に照らされた真っ白な壁に飾られた花や洗濯物が、この町を鮮やかに彩っている。
白いからこそビビッドに生える色がとても眩しい。
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ふと立ち寄ったバルからは町の反対側に広がる海と丘が一望できて、それを見ながら飲むビールは格別だった。
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ビールでほろ酔いになったまま、今日の寝床を探す。
さすがに町中にテントを張ることはできないので、この町を出て、丘の上に登る。

ふと町の方を振り返ると、山間にへばりつく白い町が見えた。
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しばらく足が止まり、動けなくなった。
もう少し進もうと思っても、この景色が俺をそこに留まらせる。
1時間くらいそこにいたと思う。だめだ、動けない。ここら辺にテントを張ろう。

といっても、その周りにはちょうどいい場所が見当たらない。
生い茂る背の高い草、というか木というか、それをかき分けたとこにある少し開けた場所にテントを張ろうと試みるも、生えている物に鋭いトゲがあって、テントの底に穴があいてしまった。
だめだ、こんなとこで寝たらテントが穴だらけになる!!!

うーん、でもやっぱりここら辺で夜を明かしたい。

ちょいちょいテントを張るのにぴったりのスペースがあるんだけど、完全に民家の駐車スペースとか、私有地で、勝手にテントを張るのは気が引けた。
考え続けること10分。












やっぱ私有地に張ろう。











でもやっぱり勝手はだめなので、一応許可を取ろうとその家のインターホンを押す。






シーーーーーーン






10分おきに押してみたけど、誰もいない。

ここである仮説が浮かぶ。


ここら辺は別荘地帯で、普段は人が住んでいないのではないか?
休みの時だけ帰ってくるんじゃないか?

その証拠に、少し離れた隣の家も、その先の家もピンポン押してみたけど、返答がない。

その仮説は次第に確信に変わり、もし万が一帰ってきてどかせって言われたらその時どかそうと思い、そこにテントを張り始めた。


コンコンとペグを打ち込んでいると、民家に一台車が止まった。
あれ?帰ってきた?まあちょうどいいやお願いしよう。と車を見ると、何やら様子がおかしい。











警察だ。








いや、大丈夫だ。俺は何も怪しくない。
俺はただの住所不定無職27歳男性だ。あれ?

警「おい、何をしてるんだ?ここはテント張っちゃだめだぞ!車が通るから危ないだろ!」
俺「(平然を装って)あ、そうなんすか?じゃあどこならオッケーですか?」
警「え?ああ、じゃあこっちの方とか?」
俺「ここならオッケー?オッケーなんだよね?」
警「今日だけだぞ」

となんとかオッケーをもらって安心して設営スタート。
ちょっと場所がずれてしまったけど、そこから眼下に見下ろす景色も素晴らしいもので、この景色を独り占めできていることに喜びを感じた。

テントは小さく見えて、中は結構入れるのだ。
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日が沈んでから見るフリヒリアナの町は、昼とは違った美しさで、町に泊まっていたら見れなかったこの景色を見ることを可能にした野宿という選択は、本当に正しかった。
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その夜、何度もテントのそばから聞こえる足音(実際は多分動物か、風で葉っぱが転がる音)にビクッとしながら、家主に見つからないか気が気でなかったけど、気づいたら眠りに落ちていた。




翌朝、テントの外から辺な音がする。じょじょじょーーーーーーーーー。
え、何?動物がションベンでもしてるのか?!やめてよテントにかけないでくれよ!

と外に出てみると、スプリンクラーが作動していて、その水がテントにかかっていたのだ。

ほ。水か。


その流れでテントを撤収していたのだけど、その時家の中から男の人がこっちを見ていた。












あれええ、帰ってきてたのおおおおおお?( ;´Д`)













あ、ごめんなさい、すぐどっか行くんで、と言おうとした瞬間、

good morning^^

と満面の笑みで声をかけてくれた。

「あ、good morning^^」
「ここってあなたの敷地だよね?ごめんね、昨日ここに寝ちゃった」

「haha that's good^^」

と。あ、あははは^^。
どうやら彼はその家の主ではなくて、ここ一帯の家の庭を整える人(?)ぽいんだけど、でも彼の様子だと、きっと家主に見つかっていても笑顔でスルーしてくれたんだろうなって思う。
ここに住む人たちにそんな野暮なことをいう人はいないと思う。

ささっとテントをたたんで、今日も気持ち良くスタート!



朝一で歩くフリヒリアナは人が全然いなくて、いるのは散歩しているおじいちゃんおばあちゃんだけだった。
毎朝こんな町を散歩できるなんて、気持ちいいだろうな。
この町が観光地化されて、朝から晩まで観光客でごった返す日がこないことを願うばかりだ。
美しきアンダルシア ~スペインの最も美しい白い町、フリヒアナで野宿~


この日はネルハに戻って、マラガという町に向かう予定だったから、とりあえずネルハに戻るためにバスを待っていた。
バスを待っている間、久しぶりに日本の家族とスカイプで話す。
兄夫婦と姪っ子二人も実家に遊びに来ていて、全員集合といった感じ。
やっぱり家族と話すととても落ち着く。
それにしても姪っ子は本当にかわいい。

スカイプも終わりさらにバスを待ち続けたのだけど、一向に来ない。
隣にいた強面のおっちゃんにビビりながら「バスってここでいいんだよね。。。?」と聞くと、少年のような笑顔で照れ臭そうに「here」と苦手そうな英語で答えてくれた。
スペイン人は、何かを聞くと、どんな怖そうな人でもとても優しく教えてくれる。

待ち続けること2時間弱、一向に来ないバスにさすがに不穏な空気を感じた時に目に飛び込んできたバスの時刻表。木に隠れて見えていなかった。




「日曜日、ノーサービス」




看板に書かれた文字に絶望した。
ネルハまでのバスがない。。。
いやでも待てよ。来る時は15分くらいで着いたし、歩けない距離じゃないじゃん。そうだ歩こう。

かんかん照りの太陽の下、海辺の町ネルハを目指す。
さすがに炎天下の中歩き続けるのはきついけど、それでも周りに広がる景色を見ながらだと歩くことに楽しささえ覚える道だった。
歩き出すこと20分ほど、3分の1くらい来たかなってところで、俺を抜こうとした一台の車が止まる。

「ネルハまで行くのかい?乗りな!」

ガタガタのバンに乗せてくれたスペイン人の男性。
俺がこれからモロッコに行こうとしてることを話すと、彼はアフリカでドキュメンタリーを作っているらしく、かなりアフリカに精通していて、特にただでさえ情報量の少ない西アフリカ諸国の情報をたくさん教えてくれた。
これはかなりありがたい情報で、一気に西アフリカ旅の展望が開けた。

こういう貴重な出会いはある時突然なんの前触れもなしに訪れる。
旅の醍醐味だ。

「いろいろ教えてくれてどうもありがとう!」
「良い旅を!」

フリヒリアナまでのバスを待っている観光客が不思議そうな顔でこっちを見る中、ボロボロのバンを飛び降りて、マラガ行きのバスに乗り込んだ。

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