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厳格なイスラムの国イランで、ゲイに出会ったお話。〜ファイナルファンタジーの世界、マスレ村〜

2015-01-11 05:10:24 イラン : マスレ村

メルハバー

今回はイランの中でかなり行きたかった場所、山中の小さな村マスレ村に行った時のお話。

■マスレ村とは?

マスレ村とはイラン北部の町、ラシュト近郊にある小さな村。
山間部に作られた村で、急斜面に建てられた家々を見に、イラン人も多く観光に集まる、らしい。。


■テヘランからマスレ村を目指す

前記事に書いたように、テヘランからラシュトまでのバスチケットを死闘(?)の末手に入れた僕は、早朝6:00にバスターミナルに来てと言われていたのだが、
宿からバスターミナルまでは地下鉄を使う。地下鉄の始発は6:00。完全に間に合わない。かといってタクシーを使うのも嫌だったので、まあ遅れても大丈夫だろうと軽く考え6:00の電車に乗った。
予想通り、バスはまだいて、(というか多分1日に何本もあるから遅れるとかあんまりない)難なくラシュト行きのバスに乗り込めた。
テヘラン→ラシュト(バス、170000リアル:500円くらい?)

6時間くらいかけてラシュトに着いたのが昼過ぎ。
さて、、と。ここからどうすればいいんだ?
ラシュトまでのバスチケットに必死で、そういえばラシュトからマスレ村までの行き方を調べていなかった。。
とりあえず群がってきたタクシー運ちゃんに行き方を聞いてみる。
予想通りタクシーでマスレ村まで連れて行ってやると言われたのだけど、いくらかは忘れたがとても高い金額をふっかけてきた。
ラシュトからは乗り合いタクシー(バス)がマスレまで出ていると見たことがあったから、タクシーに乗る選択肢は最初からなかったのだけど。
どこで乗り合いタクを捕まえられるかを聞きたいだけ。
ちなみにイランでの乗り合いタクシーは、「サヴァリ」と呼ばれている。

意外にも運ちゃんは親切に行き方を教えてくれた。
ラシュトのバスターミナルからミニバス乗り場までタクシー(80000リアル)
ミニバスでフマンという隣町まで(10000リアル)
不満からサヴァリでマスレ村(30000リアル)

合計120000リアル(400円くらい?)

なかなか上出来な行程だった。
ミニバスでお前はでかい荷物を持ってるから二人分払えって言われたことを除けば(もちろん二人分なんて払わず)

フマンに着いてからサヴァリの乗り場を目指したのだが、いまいち場所がわからずウロウロしていたところ一人の男が声をかけてくれた。


■厳格なイスラムの国で出会った、、、、、ゲイ!!

「へい、何か困ってる?助けようか?」
と道に迷う俺に声をかけてきてくれた一人の青年。
モハメッド君。
乗り合いタクシー乗り場まで行きたいんだというと、
「ちょっと待ってて、もう少しで店閉めて昼飯食いに行くから一緒に行ってあげる!(彼は店の店主)」
「寒いだろうから中に入って待ってて!」
「何か飲む?好きなの取っていいよ!(売り物を)」

ええええええ、なんて優しいやつ!
10分ほどしてじゃあ行こうかと乗り場まで案内してくれた。
彼は英語がとても美味かったのでいろいろ面白い話をすることができた。
道中、身の上話しなどしながら、イランをどう思うとかイランは好きかとか聞かれたので、
俺「うん大好き、みんな本当に優しいんだ。」
と言うと、
モ「そうだね、旅行するにはとても良い国だと思う。けど住むにはねえ。」
モ「このには自由がないからね、僕はホモセクシャルなんだけど、なんだらかんだら、、、、、、、、」
俺「そっかー。………ん?」

そう、彼はゲイであった。
あれ、イランでゲイって大丈夫なのかな?アラブの国って同性愛は死刑だったりする国もある。
と、あった当初は驚いたものの、そういえばイスラム圏は同性愛者が多いって聞いたことあるな。パキスタンとか。

それにしてもあまりにもさらっと言われすぎて一回スルーしかけてしまった。
こんなにオープンに自分がゲイだと公言するイラン人は初めて会った。
が、彼の口から出てくるのはイラン政府に対する不満。

モ「国は僕みたいな同性愛者に死ねと言うからね、住みづらい。」
俺「友達とか家族にも言っているの?」
モ「みんなに言っているよ。両親に言った時は親は怒っていたけど。」

ふーむ。

彼みたいなセクシャルマイノリティーに死刑を下すような国で、ここまでオープンに自分のことをさらけ出す青年や、
現イラン国王のことを奴はクレイジーだと批判する人がいたり、
飲酒が禁止されているイランにおいて、隠れて酒を売っている店があったり、
都市部の女性たちは頭に巻くスカーフをめちゃくちゃラフに(それほぼ何も隠れてないじゃんってくらいに)巻いていたり、
イラン人の国民感情が国が導く方向とは違う方向に、しかもそれが割と公然と動いていて、
個人的な感覚だけど、イランは近い将来大きく変わるんじゃないかと感じた。
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■FF7の村みたいな村、マスレ村

モハメッドのおかげで無事乗合タクシーに乗り込み、到着したマスレ村。
天気が非常に悪い。
濃霧。
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そして寒い。
そしてほとんどの店、宿が閉まっている。
そう、こんなシーズンにこの村に来る人はほとんどいない。
乗り合いで一緒だった男が知り合いがやってる民泊の宿があるというのでそこについていった。
家のおばちゃんに「おばちゃん!お願い!m(_ _)m」と値切りに値切って、一泊300000リアル(1000円ちょい?)で泊まれた。

この町に来た目的は、ファイナルファンタジーに出てきた村に似ていると言われているその姿を見たいから、それだけ。
↓↓FF7のコスモキャニオン↓↓
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が、あまりの悪天候で視界が悪すぎて、最初の二日は目当てのものが見れなかった。
が、三日目にしてやっと霧が取れかけてる。急いで家から出てシャッターパシャパシャ。
この村でしたことといえばそれくらいです。笑
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が、オフシーズンに来たこともあって、やっぱり人が少ないのはとてもいい。そのぶん現地の人とコミュニケーションが密に取れるから自分はこっちの方が好き。
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この村で知ったお菓子、Kit Cake。めちゃくちゃうまいのでオススメ(イランならどこにでも売ってる)
ただ、これがNestleではないとしたら、、、中国みたいなパクリはやめてくれ〜。(他にもtik Takというお菓子もあった。)
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ちなみにこのマスレ村、急斜面に建てられたことにより道にあてる充分な面積を確保できなかったため、家の屋根が道路になっている。
そのため、迷路みたいに入り組んだその村はダンジョンさながらだった。
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とても静かで、小さい、のどかな村だった。
天気が悪いのも、どこか怪しげで雰囲気出てた。


■ラシュトからタブリーズへ

マスレからラシュトに戻るときに、再びモハメッドの店によってお別れを言った。
イランが、彼のようなセクシャルマイノリティーにも住みやすい国になる時が来ることを願う。

さて、来た時と同じルートでラシュトに戻り、その日の夜発のタブリーズ行きのバスチケットを購入。

イランではなぜか軍人と仲良くなることが多かった。バス待ちの間も海軍の青年と話し、次の街タブリーズでも陸軍軍人の青年とバス待ちの間ずっと喋っていた。
そんな彼らに聞いたイランの平均月収は$300ほどらしい。彼らは軍人なので$1000くらいだと言っていたけど。どちらにしてもやっぱり安いね。
この物価でやっていけるのかな。

17:00に出発したバス。タブリーズに着くのは明朝だと言われていた。のだけど、タブリーズだ、と起こされたのは深夜3時。
外に出ると、死を感じるほどの寒さ。。
ここタブリーズはイランの中でもダントツで寒いことで有名らしい。

早々にタクシーを捕まえて安宿へ。
Payam Hostel(300000リアル:1000円ちょい?)
※レセプションは英語話せず。このお兄さんたち。
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この町に来た目的はただ一つ、テヘランで決めたアルメニア行きのため、アルメニアの首都であるエレバンまでのバスチケットを買う。

タブリーズからエレバンまでは1500000リアル(6000円くらい?)。高いね。。。国境越えるから仕方ないか。

ちなみに寒いタブリーズにはこんなお店も。
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イランのゲレンデとか行ってみたいわ。時間あったら絶対行ってたなー。

タブリーズもまた、それぞれおしゃれなスカーフを巻く女性であふれていた。(黒くなくてもいいのね。。)
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■チン・チャン・チョン

イラン人は優しい。何度も言っていることだ。けど、イランで本当にうざいのが、すれ違いざまに「チン・チャン・チョン」と侮蔑まじりに笑われることだ。
チン・チャン・チョンとは、東アジア人をからかう時に使われる言葉。主に、中国人、韓国人、日本人。
イランに来たての時は、こいつら何言ってるんだろうと、その言葉の意味がわかっていなかったのだけど、明らかに嘲笑われてると感じてから、その言葉を吐かれるたびにイライラしていた。
が、まあ子供の遊びというか冗談というか、(大人も全然言ってくるけど)、そんな風に捉えて、スルーだスルーだと自分に言い聞かせていた。

だけどここタブリーズで、一度だけプッチーン来た時がある。
街を歩いていた時のこと、とある店の前を通り過ぎた時に「チン・チャン・チョーーン!!ゲラゲラゲラ!ひゃっひゃっひゃ!」と爆笑しているのが聞こえてきて、
もう今まで溜まってたチン・チャン・チョンに対するイライラが爆発してしまい、その店に怒鳴り込んだ時があった。

「今、なんて言った?」

静まり返る店内。

「今、お前らがなんて言ったか聞いてんだよ、クソ」

「あー、僕ら英語ハナセナイ」

ちっ、と思ってけど、言いたいことばーーっと言って出てきた。
あー胸糞悪い。

イラン人はひたすら「優しいイラン人」でいて欲しかった。
こういう奴らが民度を下げていることが残念。

差別は止めましょう。





ぶわーーーーーーーーーーーっと二週間ダッシュで回りきったイラン。
本当はもっといたかった。けどごめんね。クリスマスと年越しをイランで過ごすのはちょっと。。。笑
嫌な思いもしたけど、他の国ではないくらいのたくさんの優しさを感じた国だった。
いつかまた必ず来よう。


エレバン行きのバスでは、頭にスカーフを巻いていない女性がちらほらいた。
ああ、もうイランを出るんだな、と少し寂しくなった。
イランで出会った全ての人にどうもありがとう。

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COMMENT

OKEnoTABIBITO

自分も今テヘランのデザイナーの方の家に泊めさせてもらってるのですが、家の中では皆ほんとに日本と同じ生活です。イスラムの定めと人々のrealとのギャップ、自分も同じくイランは近々変わっていくような気がします。

面白い記事、ありがとうございました!

返信 REPLY

2017-04-16 06:37:14

KEI

OKEnoTABIBITOさん、コメントありがとうございます!
コメントを読むのが遅くなってしまいすみません。。
今もテヘランにいらっしゃるんですか?

70年代のイランは女性も露出度の高い服装でミニスカートとかを履いていたそうですね。今までも大きな変化を経験して来た国ですし、今後また大きな変化が訪れそうですよね。
そう考えると現在のイランで過ごした時間はとても貴重なものですね!

返信 REPLY

2017-05-06 01:42:45


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